春秋座「能と狂言」

2月4日(土)14時開演(13時15分開場)、京都芸術劇場春秋座(京都市左京区北白川瓜生山2-116。市バス「上終町・京都造形芸大前」下車すぐ。Pなし)TEL075・791・9207。

花の都の「桜づくし」、東の果ての春の「哀傷」
―『花盗人』と『隅田川』―

プレトーク/片山九郎右衛門(観世流シテ方)、天野文雄(舞台芸術研究センター特別教授)
狂言「花盗人」野村万作(シテ)、野村萬斎(何某) 
能「隅田川」観世銕之丞(シテ)、安藤継之助(梅若丸)

『花盗人』は、花の枝を手折って稚児に進上しようとした男が屋敷の亭主に捕まって交わす、おおらかでのどかな詩歌問答の狂言です。「春風は花のあたりをよぎて吹け心づから移ろふと見ん(春風は花のあたりを避けてくれ)」と亭主が言えば、男は「見てのみや人に語らん桜花手ごとに折りて家づとにせん(花の美しさは見ただけで人には語れない)」などとやり返します。やがて男が捕らわれの身を花に寄せた歌を即興で詠むと、亭主も意気投合して桜下での酒宴となり、男は天女が一枝の花を盗み取る能の『泰山府君(たいさんぷくん)』の一節を謡って舞う。狂言ならではの風雅なひととき。室町時代には作られていた狂言です。
『隅田川』は、季節は同じ春でも『花盗人』とはまったく対照的な女物狂能です。人買いに連れ去られたわが子梅若丸を捜して、都北白川(春秋座がある地域です)の女が物狂いとなって東国武蔵の隅田川までやってきて、大念仏が行われている対岸の下総に渡ろうとする。その船中、船頭によって、大念仏は一年前に亡くなった少年の弔いであること、少年の名は梅若丸であることが語られます。舟から降りた女が鉦鼓(しょうご)を打って南無阿弥陀仏の大合唱に加わると、塚から少年の念仏の声が聞こえ、梅若丸の亡霊が現われますが、それもつかのま、梅若丸は塚に消え、あとには明け方の浅茅が原が広がっているばかり。冒頭には業平の「東下り」をふまえた狂女と船頭の風雅な問答がありますが、以後はたたみかけるような悲劇的場面の連続です。梅若丸の塚を前に、「さても無残や死の縁とて、生所(しょうじょ)を去つて東(あずま)の果ての、道のほとりの草となつて」と嘆くあたりは、救いのない「哀傷」そのものですが、そのあとの南無阿弥陀仏の大合唱による「祈り」という要素も見逃すべきではないでしょう。作者は世阿弥の嫡男元雅。父世阿弥が梅若丸は母の幻覚なのだから出す必要はないと言ったのに対して、「それではこの能は成り立たない」と反論した「隅田川子方論争」は著名ですが、その後の上演史は元雅の主張に正当性を認めているようです。(舞台芸術研究センター特別教授 天野 文雄)

一般〔1階席〕7500円、一般〔2階席〕6500円、学生・ユース(25歳以下)2500円。
※全席指定
※学生・ユースは要証明書提示、座席範囲指定あり
※未就学児膝上入場可(託児あり/生後6カ月以上7歳未満、1人1500円、要予約TEL075・791・9207、1月27日、17時締め切り)

チケット取り扱いTEL075・791・8240(京都芸術劇場チケットセンター/平日10時~17時) ほか。

問い合わせTEL075・791・9207(京都芸術大学 舞台芸術研究センター)。

第55回 錦昌亭寄席

1月21日(土)19時開演(18時半開場)、京染会館6F(京都市中京区四条通西洞院西北角。地下鉄烏丸線「四条」または阪急京都線「烏丸」より徒歩5分)。

出演=桂八十八(2席)、笑福亭生寿(2席)、桂八十助(1席)
演目=当日のお楽しみ

2500円。
※要予約。全席椅子席

申し込み・問い合わせTEL090・3708・3835(事務局)。

芦浦観音寺歴代肖像画展─保存修復専攻の学び─

1月17日(火)~1月29(日)9時~17時(月曜休)、京都市立芸術大学芸術資料館展示室(京都市西京区大枝沓掛町13-6。京阪京都交通バス「芸大前」下車すぐ)TEL075・334・2232。

同展覧会では、保存修復専攻において約10年にわたって修理を行ってきた芦浦観音寺(滋賀県草津市)の歴代肖像画全18点のほか、修理以前に使用されていた旧軸棒や裂地も併せて展示するなど、修理完成作品だけでなく、多方面から文化財への理解と学びについても展示。
期間中にはギャラリートークあり。

無料。

問い合わせTEL075・334・2200(京都市立芸術大学総務広報課)

【関連イベント】
ギャラリートーク

1月20日(金)12時15分~12時45分『芦浦観音寺・肖像画について』(芦浦観音寺・松井海音子)
1月27日(金)12時15分~12時45分『10年間の肖像画修理のストーリー』(保存修復専攻教員・宇野茂男、鈴木裕)

    中丹映画大好き劇場『荒野に希望の灯をともす』

    1月14日(土)10時半/14時、京都府中丹文化会館(京都府綾部市里町久田21-20。JR山陰本線「綾部」より徒歩約20分、送迎バスあり/各上映時間30分前、綾部駅南口ロータリーより運行)TEL0773・42・7705。

    20年以上に渡り撮影した映像素材から医師中村哲の生き方をたどるドキュメンタリーの完全版!

    出演=石橋蓮司(朗読)、中里雅子(語り)

    大人1500円(前売り1200円)、高校生以下1000円(前売り800円)。

    申し込み・問い合わせTEL0773・42・7705、✉info@chutan.or.jp(京都府中丹文化事業団:谷口)。

    聖夜酔いどれ達の夜 vol.35

    12月24日(土)19時開演、喫茶のん(京都市左京区一乗寺宮の東町51-11。叡山電車「一乗寺」駅より徒歩5分) TEL075・721・3260 。

    出演=寺田町、砂布均

    2000円(ドリンク別)。

    問い合わせTEL075・721・3260。

    山城社会科研究会12月例会「近代国家の歩みと、石清水八幡宮~明治から変わっていった神社の姿と役割~」

    12月24日(土)14時、京田辺市中央公民館第3・4研修室(京都府京田辺市田辺丸山214。京阪バスまたは奈良交通バス「京田辺市役所」下車すぐ、または近鉄京都線「新田辺」より徒歩20分)TEL0774・62・2552。

    講師=土井三郎(22世紀ルネッサンス協会)

    神仏習合から国家神道、戦争協会へ、そして…鳩の神社へ

    200円。

    問い合わせkbky@hb.tp1.jp、TEL090・3708・4422(片桐)。

    浪曲でつづるあなたの町の物語 京都編~文覚、親鸞、左甚五郎に宮本武蔵!

    12月24日(土)14時開演(13時半開場)京都文化博物館6F和室(京都市中京区高倉通三条上ル。地下鉄「烏丸御池」5番出口より三条通を東へ徒歩3分。有料Pあり)TEL075・222・0888。

    日本の語り芸は仏教を母胎として発達してきたこともあり、京都と語り芸にまつわるトークも展開します

    演者・演目=天中軒景友「宮本武蔵」、港家小そめ「鳥羽の恋塚」、富士綾那「甚五郎京都の巻」、玉川奈々福「親鸞聖人御伝記六角堂示現巻」
    曲師=広沢美舟・沢村博喜

    3500円(前売り3000円)。
    ※全席自由(畳席)
    ※未就学児入場不可

    チケット取り扱い(チケットぴあ)Pコード:218-826、(ローソンチケット)Lコード:52667ほか。
    問い合わせ TEL075・252・8255(otonowa/10時~18時半。日・祝休。土曜不定休)。

    仕事と働くことを考える(その2)村川拓也 演出『Pamilya(パミリヤ)』+トークセッション

    12月23日(金)19時開演・12月24日(土)15時開演、ロームシアター京都ノースホール(京都市左京区岡崎最勝寺町13。市バス「岡崎公園ロームシアター京都・みやこめっせ前」下車すぐ。Pなし)TEL075・771・6051。※ご来場の際には、公共交通機関をご利用下さい

    福岡の特別養護老人ホームで働くフィリピン出身の介護士が、舞台上で日々の仕事を再現し、自分自身のことや母国にいる家族について語る

    演出=村川拓也
    出演=ジェッサ・ジョイ・アルセナス
    ドラマトゥルク=長津結一郎
    ※日本語上演/英語字幕付き

    ※24日の終演後、トークを開催/会場=パークプラザ3F共通ロビー。予約優先。無料。

    一般3000円、ユース(25歳以下)1000円、18歳以下500円、村川拓也『ムーンライト(2023年1月12日開催)』とのセット券5000円。
    ※ユース・18歳以下の方、要学生証提示
    ※全席自由
    ※24日の回、託児あり(対象3カ月~就学前、1人1000円、要予約TEL075・343・6787、12月17日締め切り)

    チケット取り扱いTEL075・746・3201(ロームシアター京都チケットカウンター/10時~19時)ほか。

    問い合わせTEL075・746・3201。

    よしだよしこ・裏猫キャバレー

    12月22日(木)19時開演(18時開場)、わからん屋(京都市中京区六角通西木屋町西入ル山崎町236-6シャイン会館3F。京阪本線「三条」より徒歩5分) TEL075・213・1137 。

    2500円(ドリンク代別)。

    問い合わせTEL075・213・1137(わからん屋)。

    水野朝展 ─これがわたくし・朝─

    12月20日(火)~12月25日(日)12時~19時(最終日17時まで)、ギャラリーヒルゲート2F(京都市中京区寺町通三条上ル天性寺前町535。地下鉄東西線「京都市役所前」5・6番出口より寺町通を南へ)TEL075・252・1161。

    問い合わせTEL075・231・3702(1F)、TEL075・252・1161(2F)/FAX075・231・3750(ギャラリーヒルゲート)。