いま再び、差別や排除を許さない連帯の輪を大きく広げるときです/新日本婦人の会京都府本部会長・澤田季江さん #排外主義許さない

排外主義の動きは日本だけではありません。今年3月の国連女性の地位委員会では、「排外主義とミソジニー(女性嫌悪)が世界を席巻している」との基本認識が示され、これにどう立ち向かうかが、世界の女性運動の共通課題となっています。
排外主義は、グローバル企業の利益を優先する新自由主義によって格差が広がることで生じた人びとの不安や不満のはけ口を、「外国人」など少数の弱者を攻撃することに求めようとするものです。
誰かの排除を許せば、対象は、外国人、共産主義者、平和主義者と無限に拡大し、障がい者や女性など弱い立場の人に向けられていきます。
「女性が権利を主張するから、女性が社会進出したから、俺たちは苦しくなった」という論理です。生理用品の公共トイレへの設置を求めて投稿した女性議員へのバッシングもこの流れです。
女性の生きづらさ、生活の苦しさの出口を排外主義と戦争の道に求めてゆく道は、かつてたどったものです。
閉塞感から世界が大戦への道に進もうとしたとき、社会主義女性運動のリーダーであったドイツのクララ・ツェトキン(1857~1933)は、国境を越えて戦争に反対する女性の共同・連帯をよびかけました。いま再び、差別や排除を許さない連帯の輪を大きく広げるときです。
参院選挙で、排外主義を主張する勢力にノーの審判を下しましょう。