排外主義は社会不安を増やすだけ、必要なのは外国人を含めた社会統合施策/ユニオンぼちぼち 書記長・石田みどりさん、執行委員・尾﨑日菜子さん #排外主義許さない
ユニオンぼちぼちは京都に拠点を置く、一人から入れる労働組合で、労働相談などを受け付けています。
組合員の中には、外国人や外国ルーツの人、性的マイノリティーの人たちもいることから、8日に発表された排外主義の扇動に反対するNGO緊急共同声明に賛同団体として名前を連ねました。
ヘイトスピーチについては、不十分だけれどもヘイトスピーチ解消法ができるなど、ヘイトスピーチを許さない世論と運動が広がっている中、排外主義を唱える勢力が、その活路を選挙に見出したのではないでしょうか。
参政党、国民民主、維新、自民党などが競い合うように外国人排除の政策を参院選の公約に掲げています。そして選挙を利用して、「外国人が治安を悪化させている」などのデマに基づいたヘイトスピーチを公然と行っています。絶対に許されないことです。私たちや私たちの仲間も、こうした言動に傷つき、怒りでいっぱいです。
日本には外国人の人権を保障する基本法さえない
しかし、今の状況が急に生まれた訳ではないと考えています。日本には外国人の人権を保障する基本法さえありません。こうした事態を政府は放置する一方、「不法滞在者ゼロ」政策を打ち出しています。難民などさまざま事情があって書類がない人たちをひとくくりで「不法」として、問答無用で排斥する政策は排外主義そのものです。政府のこうした政策が、現在の状況をつくり出したことは間違いありません。
排外主義は社会不安を増やすだけです。安心できる社会の実現に必要なのは、外国人を含めた社会統合の施策です。各政党・候補者が排外主義キャンペーンを直ちにやめるとともに、有権者の方々には、一度立ち止まって考えてほしい。誰もが差別されずに生きる共生社会実現のための一票にしてほしいと思います。