東工区の泥水流出現場を調査する日本共産党の齋藤和憲村議(右)と鈴木かほる村議

 米外資系企業「FS Japan Project6(ファーストソーラー・ジャパン・プロジェクト・シックス) 」(東京都千代田区、以下=「ファースト社」)が相楽郡南山城村で進めているメガソーラー建設工事をめぐり、住民説明会でも再三、「泥水を外に出さない」と約束していたにもかかわらず、3月から5月にかけて水田につながる水路に泥水を流出させていたことがこのほど分かりました。

 泥水が流出したのは計画地東側の「東工区」。全体の造成を担当しているのは、プラント大手の千代田化工建設(神奈川県横浜市)。

 雨水は、低地に穴を掘っただけの工事用沈砂池にいったん貯め、土砂を沈めて、上澄みだけをパイプで外の水路に計画予定でした。

 ところが今年3月、雨が降った際、村道横の土手の一部から泥水が勢いよく流出しているのを住民が発見。日本共産党村議団が村に通告し、事態の改善を要求。村もファースト社に改善を求めました。

水路に泥水が流出(3月10日)

 ところが事態は改善されず4月にも再び、泥水が流出。村は5月、千代田化工建設と立ち合いの上、再度の改善を指導。千代田化工建設は5月7日に、改善工事をしたものの、5月19日に泥水の流出が確認されました。千代田化工建設は6月に再度改善工事を行ったとしており、村は状況を見守っている状況です。

 なお、今回の工事現場では、昨年西側の「西工区」で工事用沈砂池から泥水が下流の用水路に流出させて問題となっています。

 日本共産党の齋藤和憲村議は「ファースト社は、『千代田化工建設は、大手で実績豊富なので安心』と説明してきたが、早期完成が最優先で使用道路、工程を変更し、泥水も2箇所で流出させるなど、工事はずさんで信用できない。そもそも、府が許可したことが問題だが、許可した以上は計画、周辺環境を守るよう指導すべき」と話しています。