会見する福山候補(左)と藤井・京都華頂大教授

 「つなぐ京都2020」の福山和人候補は1月24日、▽保育士の処遇改善▽最賃引き上げ時の事業者支援―の具体策を発表しました。すでに発表している公約176項目の中の両項目を、具体的な財政支援の規模を示して補強したものです。

 保育士の処遇改善では、公立園と民間園の給与格差を是正するため、6億円の補てんを提案。格差是正措置として2009年度まで取り入れられていた、京都市独自の補助制度(=プール制)時代の給与支給に戻せると述べ、「どこの保育園で働いても同じ給与が保障され、経験年数に応じて定年まで昇給を保障できる」と説明しました。

 この6億円の補てんに加えて、8億円を上乗せして、現行の配置基準で、非正規で働いている保育士をすべて正規職員にできるとし、「まず、14億円ほどの財政措置で処遇改善につなげたい」と表明しました。

 また、小企業・零細業者への支援は、時給1000円(現行の最賃額は909円)をめざして賃金引き上げを応援する施策。従業員30人までの飲食や製造、福祉など事業所を対象に、社会保険料の事業主負担分の25%を市が助成する仕組みで、賃上げに伴い増える人件費分の約半額を市が助成する計算になります。対象となる労働者4万5000人を想定し、財源措置として、23億6000万円を試算しています。

 これら合わせて37億円となる財政措置は、既に発表している「すぐやるパッケージ」で示す約80億円とは別枠。財源としては、南部クリーンセンターや京セラ美術館の整備(118億円)、イベント事業(17億円)など、今年度限りで終了する事業分(合計約135億円)を優先順位の高い、暮らし、中小業者の応援施策に振り向ける考えを強調しました。

 発表の記者会見には、「つなぐ京都2020」共同代表の梶川憲・京都総評議長、藤井伸生・京都華頂大学教授らが同席しました。