自民・杉田議員LGBT発言に抗議「差別容認する社会であってはいけない」 龍谷大学教職員有志がアピール
LGBT(性的少数者)は「生産性がない」と誹謗中傷した自民党・杉田水脈(みお)衆院議員の辞職を求める抗議行動が全国で広がるなか、龍谷大学教職員有志が8月6日、同議員のLGBTQに対する不当な差別発言に抗議するアピールを発表しました。
アピールを呼びかけた14人のうち、奥野恒久、金尚均、土山希美枝、濱口晶子、松浦さと子、安食真城の6氏が会見し、学内で賛同を広げるほか、今後、この問題を考える場を設ける意向を伝えました。
アピール文は、性自認や性的指向に基づく誹謗中傷や、平等に権利を享受することを否定する杉田氏の主張に抗議の意を表明。発言は、法の下の平等を求めると同時に属性に基づく差別を禁止した日本国憲法14条、「個人の尊重」を掲げる同13条などにも抵触すると指摘するとともに、誰もが人間らしく生きられる社会を実現する義務が課せられている国会議員の職務を再認識するよう求めています。
龍谷大学では、性的少数者の現状とニーズに関するアンケートやLGBTQ当事者の講演会などを行い、人権を尊重する文化、差別のない社会づくりに貢献する取り組みを実践しており、呼びかけ人らは、「生きづらさを感じている学生に、(差別)発言を許さないメッセージを伝えたい」、「安心して学べる環境を作り、学生を孤立させないことが大事」、「他大学にも行動が広がれば」などと語りました。
また、金教授は、原発避難者や生活保護受給者へのバッシング、外国人に対するヘイトスピーチが、政治家にも目立つことを指摘し、「こういう発言は、不快ではなく危険なこと。差別を容認する社会であってはいけない」と強調しました。
呼びかけ人には、ほかに、大島堅一、今里佳奈子、清水耕介、清水万由子、玉木興慈、妻木進吾、新田光子、、吉本圭佑の各氏が名を連ねています。