10%の引き上げが必要

 2026年度の診療報酬改定について12月19日、医療機関の人件費などに充てる「本体」の引き上げ率を3.09%にとどめる方針を政府が固めたことを受け、京都医療介護労働組合連合会と京都総評は同日、京都市中京区のJR二条駅前で宣伝し、「10%の引き上げが必要」と抗議の声を上げました。

 京都医労連の坂田政春書記長は、「本体」の引き上げ率が3%を超えるのは30年ぶりと言われるが、「この低額水準では、病院の経営改善も労働者の賃上げもできない」と指摘。ケア労働者の賃上げは、他産業の1万7000円超の賃上げに比べ、3分の1程度にとどまっており、「物価高騰に見合う大幅な賃上げが必要。再改定を求める」と強調しました。

 京都市立病院の看護師は、府内病院の7割が赤字経営で、看護師不足も常態化していることを告発し、「使命感と責任感で続けてきたが、もう限界です。ケア労働者の生活を守って下さい。3%の引き上げでは足りません」と訴えました。

 宣伝には15人が参加。「26年度診療報酬引き上げ率たった3%? 高市はん 足りてまへんでー」「地域から病院をなくさないで ケア労働者の処遇改善を!」の横断幕を掲げてアピールしました。

 「看護師さんには世話になっている。病院もなくなったら困る」(市立病院に通う男性患者)、「病床の縮小も心配」(女性)などと参加者を激励する人の姿がありました。