京都市立西院小学校(右京区)の創立150周年記念事業の一環で、和紙切り絵作家の田中道男さんがデザインを手がけた体育館の新しい緞帳(どんちょう)が2月18日、地域住民に公開されました。

 校舎と体育館の建て替え工事が完了したことを受けて開かれた、新校舎の内覧会でお披露目されたもの。真新しい体育館のステージから緞帳(5㍍×10㍍)がゆっくり下ろされると、参加者から「おー」と歓声が上がり、大きな拍手に包まれる中いっせいにスマホやカメラが向けられました。

 國重初美校長が、緞帳制作の過程やデザインに込められた西院地域の歴史、文化について解説。田中さんは、参加者から起こった拍手と歓声に、「一つの山を登り終えたことを労い、より高い山へ登れとの励ましに感じました」と話していました。

 また、同小学校の卒業生で、学校の歴史や地域の情報に詳しい田中さんは、緞帳の左端にPTAのパンフレットの表紙からとったユリを配しました。「当日、そのユリの絵を描いた竹口宏(故人、水彩画家)さんの関係者が見に来てくれたのが印象的だった」と語りました。