田川館長(右端)から記念品を受け取る学生ら

 戦前、軍事飛行場建設のために集められた朝鮮人労働者らで形成され、在日コリアンが多く住む宇治市伊勢田ウトロ地区の「ウトロ平和祈念館」が1月13日、のべ1万人の来場者を迎えました。

 一万人目となったのは、関西大学から見学に訪れた学生・教職員15人。田川明子館長がパンフレットなどの記念品を贈呈しました。

 関係者は、「亡くなった1世も喜んでいると思う」(田川館長)、「1万人目が若い学生だったことは未来を感じる」(金秀煥副館長)、「(こんな早く突破するなんて)信じられない」(住民)などと感想を語りました。

 同館は昨年4月30日、開館。年間来場者を2000人と予測していましたが、5月には2000人、8月には5000人を突破。現在もペースが落ちていないといいます。

 平和・環境・国際問題に取り組む団体のほか、日本や朝鮮半島などに出自を持つ生徒・学生、地方自治体職員、教職員らが訪れているほか、東京の大手企業なども企業の社会的責任として人権学習を位置付け、社員に学ばせています。