京都精華大学教員の白井聡氏は7月4日、京都市左京区の明徳小学校で行われた日本共産党の演説会で、応援弁士に立ち、一貫して米国言いなりの軍事増強に反対してきた同党へのさらなる支援を呼びかけました。

 白井氏は、先月、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に参加した岸田首相が、国民に財源を示さず軍事費2倍化を対外公約したことを受け、「とんでもない額。日本の防衛費が10兆円以上になり、世界3位となる」とし、必要な財源規模は消費税の約2%分に相当すると指摘。

 さらに、日本の防衛費に関して、自衛隊駐屯地のトイレットペーパーが不足し、自費で購入したり、実弾が不足して訓練が出来ないなどの事態が起こっている一方、安倍政権時代にはF35戦闘機を〝爆買い〟するなど、「米国の国防産業に貢いでいるにすぎないという、恐ろしい構図になっている」と歴代日本政府の米国従属の姿勢を批判。また、米国と中国の対立が深まるなか、軍事衝突に発展し、日本が米国の身代わりとなって戦争に巻き込まれる可能性にも言及しました。

 このようなことにならないために、本気で取り組める政治勢力は、「ずばり共産党しかないと確信している」と明言。終戦直後から、日本共産党が、進駐軍により公職追放されるなどの攻撃を受けながら、米国の対日戦略や軍事戦略と対峙(たいじ)してきたとして、「国際情勢がますます厳しく、難しい状況になるなか、伸ばさなければならないのは、共産党だと確信している。(支持を)広げて、広げて、広げる努力を最後まで」と同党へのさらなる支援を呼びかけました。