綾部市長選が1月23日、投開票されます。「みんなでつくる綾部民主市政の会」の吉崎あつ子候補(72)=無・新、日本共産党推薦=は、「何よりも命と暮らしを大切にする『あったか市政』をつくる」と訴えて奮闘しています。現職の山崎善也候補(63)=自民、公明党推薦=との一騎打ちです。

 オミクロン株の急拡大のもとで検査体制の拡充をめぐり、無症状者を対象にした無料検査の実施事業所は近隣の舞鶴・福知山市にはありますが、綾部市にはありません(17日時点)。

 吉崎候補は、「いつでも、誰でも、無料で」PCR検査を受けられる体制づくりを公約しています。

 一方で現市政は、検査拡充について、市民団体の要望や日本共産党市議団の議会質問に対し、「国や府の仕事」などと背を向けてきました。

 自治体独自の検査拡充をめぐり、16日に吉崎候補の応援に駆け付けた日本共産党の倉林明子参院議員は、「国は検査のために地方創生臨時交付金という財源をつけている。ようはやる気があるかないかだ。市長を変えてPCR検査を一気にできるようにしよう」と訴えました。

 吉崎氏は、「コロナ禍で家庭、地域経済が冷え込んでいる」と訴え、給食費無償化、府北部5市で最も高い保育料引き下げ、子どもの医療費無料化拡充、事業者支援などを掲げています。

 暮らしの応援や負担軽減についても山崎市長は、給食費無償化、保育料引き下げについて「かなり財源がいる」と財政難を理由に背を向けています。さらに、財政難を強調して住民サービスの広域化や公共施設の運用コスト削減などを進める意向を示しています。

 吉崎氏は他に▽軽症者受け入れの臨時医療施設の設置○医療・介護・年金の切り下げから市民生活を守る○米価下落への独自支援策▽小中学校や公共施設のトイレに生理用品を常備するなどジェンダー平等を推進▽CO2排出ゼロへ、再エネ推進と原発反対▽世界連邦都市宣言第1号の綾部市から平和を発信─などを掲げています。