アリーナに建て替えられる計画となっている府立大学の体育館前で説明する長谷川准教授

1万人規模アリーナ計画「老朽校舎、体育館の建て替えは」

 京都府が昨年12月、京都府立大学体育館を1万席規模のアリーナに建て替える計画などを盛り込んだ「北山エリア整備基本計画」を打ち出したことを受け、周辺の住民らによる「北山エリアの将来をかんがえる会」(仮称)は3月14日、府立植物園と府立大学のウオッチングを行い、約40人が参加しました。

 同計画によると、府立大学では、大学体育館を学生スポーツの全国大会などのほか、大規模なイベントの開催を想定し、1万席規模のメインアリーナ、学生の授業や課外活動に使用するサブアリーナを建設。府立総合資料館跡地では、劇場や展示場などを備えた舞台芸術・視覚芸術拠点施設(シアターコンプレックス)を整備するとともに、宿泊や飲食などの機能を提供。植物園では来園者サービス機能向上やショップ、カフェ、レストランなど施設整備によるアミューズメント機能向上などを打ち出しています。

 植物園のウオッチングでは、岡垣勝副園長が歴史や施設を解説。同園の土地は、上賀茂神社の末社・半木神社と鎮守の森(半木の森)を中心とした田園地帯で、大正天皇の即位を祝う「大礼記念京都大博覧会」の開催用地として、1913(大正2)年に府が購入。

 植物園は、半木神社と鎮守の森を残す形で24(大正13)年、日本初の公立総合植物園として開園し、戦後は、米軍に接収され、米軍関係者の住宅などが建設されましたが、解放後、京都府により整備。府民を交えた植物園懇話会では「植物園はあくまで植物を観察する憩いの場であり遊び場ではない」との根本姿勢を確認しました。

岡垣副園長の案内で植物園を歩く参加者ら

 副園長は、同園が多くの災害を乗り越えながら維持されてきた経過や、新企画や地道な講習会なども重ね、観客が増加傾向にあることなどを強調。「基本計画により、敷地が減少し、入り口が増えることはないか」との質問にも「そのような計画とは聞いていない」と答えました。

 府立大学では、長谷川豊准教授が案内。約150億円とされるアリーナの建設費が府の財政を圧迫し、積年の課題で手がついていない府立大学の老朽校舎の建て替えが出来なくなったり、計画の詳細が示されないなかで、大学の整備計画が予定通りできなくなる不安や、学生のサークルボックス維持や建設用車両の通行による環境悪化などの懸念について説明しました。

 日本共産党の光永敦彦、成宮真理子、森下由美各府議、冨樫豊京都市議が参加しました。

4月17日に松谷茂名誉園長の講演会を開催

 同会は、松谷茂名誉園長が府立植物園の歴史と役割について話す講演会を4月17日午後2時から、府立京都学・歴彩館で予定しています。Zoomでの配信も予定しています。問い合わせ☎090・3707・8316(梶山)。