コロナ禍で困窮する学生に食材を提供する「食材提供プロジェクト」が12月20日、初めて福知山市内で行われ(実行委員会主催)、福知山公立大学の学生ら約60人が訪れました。学生らは「めちゃめちゃ助かります」と持参したバッグに米やレトルト食品を詰めていました。

 個人経営の飲食店でバイトしているという1回生の男子学生は、「密を避けるため1日のバイト人数を減らされ、収入が減って余裕がない。食費を削っているので、もらえるとありがたい」と話していました。

 親からの仕送りは無く、バイトと奨学金でやりくりしているという男子学生は「今のところバイトに影響はないが、普段から食費や趣味にかかるお金を節約している」と語っていました。

 親の経済状況が考慮され今年度から学費免除と給付制奨学金が支給されているという4回生の男子学生は、「今年度は経済的に本当に助かっている。自分が経験した苦労を他の人がしなくてすむよう、教育環境を充実させてほしい」と話していました。

福知山成美高が駐車場を貸し出し協力

 今回、同大学に隣接する福知山成美高校の駐車場を会場に行われました。取り組みの趣旨に賛同した同校が協力してくれました。兒島裕之校長は、「福知山市は進学や就職でまちを離れる若者が多いなか、全国から公立大に来てくれる若者を心から歓迎したいと普段から思っています。コロナ禍で学生が困窮していることは報道などで知っており、何か協力できればと思った」と話していました。

 また、取り組みの当日に、会場の近隣住民が食材やカンパを届けるなど支援の輪が広がりました。