北陸新幹線

 参院選で改選を迎える、自民党の西田昌司参院議員(京都選挙区選出)は北陸新幹線延伸について、「1年あたり2兆円を追加すればいい」「たかだか2兆円」と野放図な税金投入を主張しています。自民党北陸新幹線整備プロジェクトチーム座長代理・自民党整備新幹線等鉄道調査会副会長をつとめ、現在の延伸ルート決定を主導してきました。

 大阪府・市などの官民6団体が大阪市内で開いた決起大会(6月14日)で、西田氏は「もう一度国家が責任を持って国土を作っていく時だ」と強調。建設費や環境負荷が少ないと、当初有力視された「米原ルート」について、「安易な意見。米原につないでしまえば、それから先(山陰の日本海側など)に続いていかない」と批判。予算について、「全国の整備新幹線10本のルートを全てやろうとすると、20~30兆円でできる。国家の事業として20兆、30兆は決して大きな金額ではありません。これを10年、15年でやり遂げようとすれば、1年あたり2兆円を追加すればいい。15年で30兆円を事業化すればいい」と持論を展開しました。

 また、16年10月の参院予算委員会で安倍首相に整備新幹線予算の増額を要望。新幹線を舞鶴市や山陰地方、関西国際空港へつなげるなどの持論を述べながら、「(年間)750億円しか新幹線の予算がない。この調子では40年経ってもできない。4000億円、5000億円へと10倍近く出さないと完成できない」と述べ、公共事業費について「あと2兆円増やすべき」と強調しました。安倍首相は、西田氏の持論について「壮大な構想」「勇気を与えていただいた」と称賛しました。

 西田氏のホームページ上で公開している動画「週刊西田」(15年8月配信)で、「北陸新幹線構想はどれほどの効果が見込めますか?」との質問に対し、「関西圏の起爆剤になる構想。その予算は、たかだか2兆円程度。早急に計画をまとめて事業をやっていくべきだ」と発言しています。