舞鶴市のホームページより

 舞鶴市の多々見良三市長が同市の広報誌で、「少数会派の公約は実現不可能」「有権者は公約を実現できる候補者を選んで」などとしたコラムを寄稿していたことがこのほど、分かりました。日本共産党舞鶴市議団(伊田悦子団長、4人)は20日、同市長に対し、「議会の役割や少数会派を否定する暴論」と抗議し、謝罪を求めました。

 「広報まいづる5月号」の同市長のコラム「ドクターTのひとりごと」(23㌻)の中で、昨年11月の同市議選などを振り返り、候補者の公約について言及。「公約を実行するには、財源確保の問題(中略)などが必要である。その上で、予算編成権を持つ首長と、議会の過半数以上の議席を有する議員団とが、合意できる内容でなければならない」とし、「議会で他の議員団と合意できない少数議員団の公約は、全く実現が不可能である。市民の皆さんは事実に基づいた主張を候補者からよく聞き、公約を実現できる候補者を選んでいただきたいと考えている」と書いています。

 同市議団は、同市議会基本条例で議会と議員の活動原則は「市民の多様な意見を把握し、市政への反映に務めること」と規定されていることを指摘し、議会は「多様な住民の声を代表して、行財政全般を監視し、住民の福祉の実現を求めることが二元代表制の本旨だ」と強調しています。問題の記述は、「議員の公約や発言を低め、議会と少数会派を否定する暴論で、市政に対する市民の信頼をゆるがす」ものと厳しく批判しています。