総選挙(22日投票)は終盤を迎えて、小選挙区・比例代表とも大激戦となる中、自民党総裁の安倍晋三首相が19日京都入りし、2カ所で街頭演説を行いました。しかし、公約に掲げた改憲問題や自身が「説明しながら選挙を行う」と発言していた「森友・加計疑惑」については一切語りませんでした。国会では野党の批判にまともにこたえず、選挙戦でも有権者を前に何も語れない――安倍首相に政権を担う資格がないことは明白です。

 安倍首相は、城陽市と京都市右京区で街頭演説に立ち、いずれも約20分間、マイクを握りました。演説では、北朝鮮問題、経済対策、教育無償化などとともに希望の党批判を展開しました。安倍首相はもともと、「この選挙、私たちは愚直に政策を訴えていく」(10日・福島市での第一声)と述べていましたが、この日の演説では、選挙後に議論の加速を狙う9条改憲については、総選挙公約に「9条への自衛隊の明記」を書き込んだにもかかわらず、言及せず。「森友・加計疑惑」についても同様で、一切触れませんでした。

 臨時国会の冒頭解散で国会の追及から逃げ、今度は、有権者の疑問の声からも逃げ続ける安倍首相には退場してもらうしかありません。