■京都精華大学人文学部教授(教育学)/市民と野党の共闘は希望、共闘の核が共産党です

 面白い選挙になってきました。希望の党が民進党出身者に、安保法制と改憲の「踏み絵」を迫った途端、流れが変わりましたね。前原誠司氏の責任は重いと思います。元支持者が「ぶぶ漬けでもどうどす」と発信していたのをSNSで見て、さすが京都だなあと感心しました。

 私は子どもの権利条約を自治体で生かす取り組みや子どもの貧困関連の研究を行っています。日本は同条約を94年に批准して以来、国連から3回にわたり、教育制度が「高度に競争主義的」であるなどと「勧告」を受けています。「いじめ、精神的障害、不登校・登校拒否、中退および自殺」につながる懸念が指摘されているにもかかわらず、この20数年間の自民党政治で改善は見られず、悪化の一途です。

 大学生は親世代の貧困の影響で奨学金返済が大変です。10代から借金を背負い、社会に出ても非正規だったり、ブラック企業などで将来不安を抱えています。絶望するのでなく、ここらで変えようやと言いたい。戦車や戦闘機を買うのをやめ、奨学金や給食費に回す政治に変えれば、少しは未来も変わってくる。税金を使う優先順位を変えればいいんです。

 2年間の市民と野党の共闘は希望です。共闘の核となって頑張っているのが共産党ですね。私の地元・西宮市や大阪市の共産党市議が地域を這いずり回って、相談活動する姿を見ています。そんな政党こそ躍進してほしい。
2区候補の、ちさか拓晃さんは精華大の出身です。何とかして押し上げたいですね。