劇団「みみずく座」は10月28日、『平家物語』の「敦盛最期」で知られる源氏の武将・熊谷直実を主人公にした大型紙芝居を、京都市左京区黒谷の浄土宗大本山・金戒光明寺西雲院で開かれた第17回くぐつ忌で初演しました。
 熊谷氏は、一の谷の合戦で平家の若武者・平敦盛の首をはねたことを悔いて出家し、謡曲「敦盛」などにも登場する人物。法然のもと、黒谷の地(現・金戒光明寺)で修行し、長岡京市粟生の光明寺を建てたことで知られています。
 同劇団を主宰する中山晃宏氏が、自ら住む長岡京市の歴史を題材にした作品を求め10年間準備してきたもので、一の谷の合戦から出家、法然のもとでの修行、粟生・光明寺建立、死までをB2判の絵14枚にまとめ、約40分かけて語りました。中山さんは「武器をもって争うことはおろかだということを、熊谷直実の半生を通じて知ってもらいたかった」と語っています。
 同紙芝居は11月25日に、JR長岡京駅前のバンビオ2階で公演(午後1時半、3時半)するほか、粟生光明寺建立800年にあたる来年11月には、同寺でも上演予定です。