日本共産党口丹地区委員会は14日、「中川圭一南丹市長の公選法違反容疑での逮捕について」‐の声明を発表しました。内容は次の通りです。
 先月19日投票の市長選挙で当選したばかりの中川圭一南丹市長は12日、有権者を飲食接待した公選法違反容疑で逮捕された。合併選挙後の初議会が開催されている中で、また助役、収入役の選任も行われていないもとでの市長逮捕であり、南丹市、口丹地域はもとより、京都府内全体に衝撃が広がっている。
 市長選挙では、中川圭一氏を推す中川泰宏衆院議員らと、佐々木稔氏を推す野中広務元自民党幹事長、野中一二三前園部町長らの新・旧自民党勢力が、昨年の総選挙小選挙京都四区に続いて、マスコミも「激戦『国政』さながら」(2月16日付京都新聞)と評する争いを繰り広げた。今回の市長逮捕劇は、汚れた勢力争いがいかに市民不在であったかの一端を示すものである。わずか17票差で中川氏が当選した選挙結果についても、「市民の間に『ボスがダブル野中からダブル中川に代わるだけ』と冷めた見方も存在する」(2月25日付毎日新聞)と報道されたところである。
 有権者を買収するという行為は、選挙を汚す許されない社会的犯罪であり、報道されている容疑が事実であれば、市長辞職に値することは当然である。中川圭一市長は真実を語り、自らの出処進退を明らかにすべきである。
 開会中の3月南丹市議会が、市長逮捕という事態の中で、文字通り市政をチェックする機能を発揮し、市民の負託にこたえていくことが強く求められている。ところが、日本共産党・住民協働市会議員団(大西一三団長、3名)を除く「オール与党」議員は、議会冒頭から1議員あたり20分と一般質問の時間制限を強行し、議会3役を「オール与党」で分け合った上、国保税値上げなどの専決処分を、日本共産党と住民派の3名の反対で承認した。さらに、13日の議会運営委員会で、日本共産党と住民派の反対を押し切って、「市長不在」を口実に、予定されていた一般質問の全日程の削除を強行した。市民の中には合併に伴う不安、要求とあわせて、今回の市長逮捕・送検により、新たに発足した南丹市が今後どうなっていくのかと不安や怒りが渦巻いており、こうした声を代弁する議員の質問権を自ら封じる暴挙は、到底市民の理解を得られるものではない。
 今月23日告示、4月9日投票で行われる京都府知事選挙で、現職山田知事の陣営には、南丹市長選で競り合った中川派、野中派の両派が顔をそろえている。今回の事件が知事選挙に与える影響は非常に大きく、こうした人々に推されている山田知事の責任は鋭く問われることになる。
 わが党は、南丹市議会の内外で、市民の声と願いが届く南丹市政をつくるために奮闘するとともに、知事選挙で広範な府民と共同し、国・府・市町村一体の「痛み押し付け政治」に審判を下し、憲法・いのち・暮らしを大切にする府民と心かよう衣笠女性知事実現のため、全力をつくすものである。