東北三大夏祭りの1つ「青森ねぶた祭」の本番を前に「ねぶた応援! 津軽三味線・津軽民謡の夕べ」が4月22日、久御山町の食堂「市番」で行われ、三絃小田島流の津軽三味線を楽しみました。

■三絃小田島流・津軽三味線楽しむ

 市民スポンサーによる大型ねぶたを制作・運行する「ねぶた愛好会」の40周年を節目に、「京都ねぶた愛好会」(内田公昭代表)が3年ぶりに企画。同町をはじめ、京都市や京田辺市など広域から105人が集いました。

 演奏者は、小田島旺樂(おうらく)こと菊田和志さん(25)。内田代表が、東日本大震災の復興支援で訪ねた、宮城県気仙沼市の仮設住宅で出会い、その後、大阪での就職の縁で同会場での演奏に応じ、今回3年ぶりの出演となりました。

 当日は、「津軽あいや節」や東北三県の民謡の弾き語りなどで魅了。同流大阪支部の篠原好輝くん(9)=奈良県=との合奏には一段と大きな拍手が送られました。

 菊田さんは、地震発生当時、高校生。祖母の手を引き、三味線を抱えて逃げ、助かりました。演奏後、「仮設で支援いただいた活動への恩返しになればと思います。喜んでもらえて良かった」と語っていました。

 「京都ねぶた愛好会」は、市民ねぶたの制作資金となる、オリジナル手ぬぐいやTシャツの販売の支援を30年来担い、現地のねぶた祭ツアーにも取り組んできました。

 内田代表は、今年の市民ねぶたが第1回と同じ、「鍾馗」の題で出陣することを報告。「弱きを助け、強きをくじくという鍾馗。今の世の中、こらしめてくれる人がほしいとの思いを込めてつくられます」と、ねぶた師の言葉を伝え、手ぬぐい(1枚1000円)の購入支援を呼びかけました。

 また、支援サークル「絆」が12~14日、九州北部豪雨で災害に遭った朝倉市で復興支援・交流を行うことの案内もありました。

 市民ねぶたの支援グッズの問い合わせは、内田さん☎090・2018・4434。

(写真=会場を熱気で包む〈左から〉旺樂さんと篠原くんの演奏

(「週刊京都民報」5月6日付より)