9月26日(日)10時半開演(9時半開場)、京都観世会館(京都市左京区岡崎円勝寺町44。地下鉄東西線「東山」1番出口より北へ徒歩5分。有料Pあり)。
 能「松虫」林喜右衛門、狂言「仏師」茂山千三郎、能「江口」梅若玄祥、能「阿漕」橋本礒道。
 一般6500円(前売り6000円)※1F指定席、学生3000円※2F自由席
 問い合わせTEL075・771・6114(京都観世会館)。


松虫 まつむし
 摂津国阿倍野の市に出て酒を売る者のところに、いつも若い男たちがやって来ては酒を飲み、酒宴をなして帰っていくので、不審に思った酒売りはその名を尋ねてみようと、或るとき常より多くの酒を湛えて歓待する。ことばのはしから酒売りが「松虫の音に友を偲ぶ」という句の謂れを尋ねるので、男たちの中の一人が、昔この阿倍野を二人の親しい友が通ったが、そのうちの一人が松虫の声にうち興じて千草の中に分け入ったまま死んでしまったと語る。そして自分は、その友を偲んで今市人となってここへやって来たと打ち明け、市に集う人影に紛れて去っていく。…
江口 えぐち
 諸国一見の僧が、天王寺参りの途中、淀川下流の江口の里に着き、江口の遊女の旧跡を訪れて、昔、西行法師が遊女に一夜の宿を求めたとき、断られ「世の中をいとふまでこそかたからめ かりの宿りを惜しむ君かな」と詠んだ歌を思い出していると、一人の女が現れ、西行の歌への江口の返歌「世をいとふ人とし聞けばかりの宿に 心とむなと思ふばかりぞ」を思い起こさせ、自分こそその江口の遊女の霊であると明かして姿を消す。…
阿漕 あこぎ
 日向国の男が伊勢参宮へ出かけ、阿漕の浦を訪れる。来かかった老人にこの浦の謂れを訊くと、ここは伊勢大神宮御膳調進の綱を引く所で、殺生禁断であるのだが、阿漕という男が毎晩密漁をしていたことが露見し、この沖に沈められたことから付いた名であると答える。そして自分こそがその阿漕の霊であると明かし、男に回向を頼むうち、にわかに海が荒れだし真っ暗な闇の中へと老人の姿は消えて行く。…

https://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2015/04/noimage.jpghttps://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2015/04/noimage.jpgkyomin-minpoイベント京都観世会館 9月26日(日)10時半開演(9時半開場)、京都観世会館(京都市左京区岡崎円勝寺町44。地下鉄東西線「東山」1番出口より北へ徒歩5分。有料Pあり)。  能「松虫」林喜右衛門、狂言「仏師」茂山千三郎、能「江口」梅若玄祥、能「阿漕」橋本礒道。  一般6500円(前売り6000円)※1F指定席、学生3000円※2F自由席。  問い合わせTEL075・771・6114(京都観世会館)。 松虫 まつむし  摂津国阿倍野の市に出て酒を売る者のところに、いつも若い男たちがやって来ては酒を飲み、酒宴をなして帰っていくので、不審に思った酒売りはその名を尋ねてみようと、或るとき常より多くの酒を湛えて歓待する。ことばのはしから酒売りが「松虫の音に友を偲ぶ」という句の謂れを尋ねるので、男たちの中の一人が、昔この阿倍野を二人の親しい友が通ったが、そのうちの一人が松虫の声にうち興じて千草の中に分け入ったまま死んでしまったと語る。そして自分は、その友を偲んで今市人となってここへやって来たと打ち明け、市に集う人影に紛れて去っていく。… 江口 えぐち  諸国一見の僧が、天王寺参りの途中、淀川下流の江口の里に着き、江口の遊女の旧跡を訪れて、昔、西行法師が遊女に一夜の宿を求めたとき、断られ「世の中をいとふまでこそかたからめ かりの宿りを惜しむ君かな」と詠んだ歌を思い出していると、一人の女が現れ、西行の歌への江口の返歌「世をいとふ人とし聞けばかりの宿に 心とむなと思ふばかりぞ」を思い起こさせ、自分こそその江口の遊女の霊であると明かして姿を消す。… 阿漕 あこぎ  日向国の男が伊勢参宮へ出かけ、阿漕の浦を訪れる。来かかった老人にこの浦の謂れを訊くと、ここは伊勢大神宮御膳調進の綱を引く所で、殺生禁断であるのだが、阿漕という男が毎晩密漁をしていたことが露見し、この沖に沈められたことから付いた名であると答える。そして自分こそがその阿漕の霊であると明かし、男に回向を頼むうち、にわかに海が荒れだし真っ暗な闇の中へと老人の姿は消えて行く。…京都のイベントの最新情報がわかる京都イベントナビ