「地果てる」70㌢×140㌢ 油彩

 随筆家の岡部伊都子さんや小説家の秦恒平さんの書籍や新聞連載の挿絵を描いていることでも知られる洋画家・池田良則さんの個展「海からの微風と砂の香りと」が12月10日~15日まで、京都市中京区のギャラリーヒルゲートで開かれます。

 京都に生まれ、金沢市立美術工芸大学油画科、武蔵野美術学園などで学び、アメリカ、メキシコ、インドなど世界各地を旅してきた池田さん。

 文化庁派遣芸術家在外研修員として留学したメキシコ・グァナファト大学では客員教授を兼任したほか、京都精華大学非常勤講師、大阪芸術大学客員教授も務めました。現在、日展特別会員で、白日会常任委員。

 装丁や挿絵も数多く携わってきました。岡部伊都子さんの読売新聞連載随筆「生きる風景」や共同通信社全国配信随筆「こころの眉目」、著書『流れゆく今』(河原書店)の挿絵、『出会うこころ』(淡交社)の装丁、秦恒平さんの京都新聞連載小説「親指のマリア」の挿絵、映画『エイジアン・ブルー(浮島丸サコン)』のポスターなども手掛けました。

 今回は、2018年に旅したチェニジアのほか、ポルトガル南端アルガルベ地方を訪れて制作した作品が展示されます。紺ぺきの海や空、乳白色の壁の建物が織りなす風景は、異国情緒に満ちています。

 正午から午後7時(最終日午後5時まで)。無料。問い合わせ℡075・231・3702(ギャラリーヒルゲート)=寺町三条上ル西側=。

 【関連企画】 「ヒルゲート夜話市民講座」(講師=池田良則氏)。「金沢~インド~メキシコ~沖縄 私の彷徨感覚」14日午後6時、同ギャラリー1階。定員35人(要予約)。参加費一般1000円、学生500円。問い合わせ同ギャラリー。