北陸新幹線延伸計画の説明会開催を 10月に自民議員、保守系首長対象に開催「府民軽視、言語道断」/住民団体が与党整備委、国交省に申し入れ
北陸新幹線延伸計画をめぐり、「北陸新幹線延伸計画の環境アセスメントの一旦停止を求める会」は11月5日、同延伸計画の与党整備委員会と国土交通省に対し、府民への説明会開催などを求める申し入れ書を提出しました。
自民党府連は10月12日、府内の保守系首長や同党地方議員らだけを対象にした説明会を開催。国交省の幹部が説明を行いましたが、意見交換は非公開とされました。
申し入れ書では、自民党のこの説明会について、「自民党議員や一部首長のみ対象に行われるのは言語道断。府民無視も甚だしい」と強く批判。与党整備委員会が責任を持ち、希望する市民が参加できる説明会を開催するよう求めています。
「桂川駅」案、巨大地下駅「アセス法違反」
また、8月に示された3ルート案で、突然「桂川駅」案が出されたり、巨大な地下駅の構造が示されるなどしており、「それぞれ独自の環境アセスメントが必要なもの。環境アセスメント法に違反している」とし、ルート案の撤回を求めています。さらに、なぜ現行ルート(小浜・京都ルート)を選定したのかという疑問について、与党整備委や鉄道・運輸機構が回答していないことなどを批判しています。
この日、京都市役所で会見した同会メンバーらは、長大なトンネル工事による地下水の枯渇や大量の残土の処分方法が決まっていない問題などを指摘し、「府民不在で計画が進められている。府民に説明会を開くべき」と強調しました。
申し入れ書は同日、与党整備委の西田昌司委員長(参院議員)の事務所と国交省へ郵送したとしています。