家計簿調査のまとめを報告し、感想を交流する京都総評青年部のメンバーら

 京都総評青年部が、最低賃金1500円(時間額)をめざす運動の一環として、家計簿をつけて生活の指向を調査する新企画「わたかけ~わたしの家計簿」に取り組み、その報告会を8月26日、京都市中京区のラボール京都で開きました。

 青年部はこれまで「最低賃金生活体験」に取り組み、最賃では憲法で保障された「健康で文化的な生活」はおくれないことを発信してきました。今年は趣向を変え、普段の生活の支出を記録する方式で、時給1500円になったら何ができるか展望を持って最賃運動に関わろうと試みたもの。

 期間は、7月10日~8月9日の1カ月間。21人が参加しました。

 集計結果では、大きなウエイトを占めるのは食費・外食費で約3割。最賃体験企画との比較では、使える額は増えるが、分野別の支出の割合はあまり変わらなかったことが報告されました。

 意見交流では、「外食は高いし、(価格が高い)コンビニに行くことも少なくなった」、「ガソリンの値上げが響く。最賃だと家計を圧迫」、「最賃を意識しなくても節約生活。服を買うのもぜいたくに感じる」などの意見が出されました。

最低賃金1008円では生活できない

 今年の京都の最賃が答申で1008円と示されたことに触れる発言もあり、JMITUの板井冬星さん(25)は、「4ケタになるのは大きいと思ったが、月に換算すると6400円のアップでしかない。求めている1500円に向けた一歩」と感想を語りました。

 堀恒一部長は、「時給が1000円を超えるが物価の上昇に追いつかず、まだまだ足りない。家計簿企画が最賃を上げる運動の意識づけになるようつなげよう」と話しました。

 報告会では、京都総評の柳生剛志事務局長が、今年の最賃をめぐる情勢について報告しました。