「水道広域化・民営化を考える京都南部の会」は9月3日、府が進める水道広域化問題についての学習・交流会を木津川市内で開催しました。

 呼びかけ人の一人である、木津川市の呉羽真弓さんが開会あいさつし、「何度も学習会を開き、各地の運動を交流してきました。市民に知らされずに、広域化の議論が進んでいることを心配しています。みなさんと情報を共有し、新たな取り組みに発展させていきましょう」と呼びかけました。

 日本共産党の水谷修府議が、府が進める広域化・民営化の議論について報告。8月24日の水道事業広域的連携等推進協議会で「京都水道グランドデザイン」の「素案」が発表され、府が府内の3圏域で事業統合・施設統合する財政シュミレーションを行ったとし、「自治体運営の水道事業では更新費用がかかり、経営悪化することが強調され、まるでコンサルのような『素案』になっている」と批判。市町村からの意見では「簡単には進まないのではないか」「住民に知らせていくことが必要」などの意見も掲載する一方で、大半を広域化推進の意見を掲載しているとし、「府が短期間で経営統合、施設統合の計画を進めようとしている。スケジュールでは、各市町村の9月議会で何らかの意思表示が必要になっている。この中身を市民に知らせよう」と提起。県内1水道での広域化の議論が進んでいる奈良県では、広域化に反対する運動が広がっていることや、南部でもおいしい地下水を守る運動が各地で起こっているとし、「広域化・民営化の問題点を示す学習会などを開催し、運動を広げよう」と呼びかけました。

 府南部の各自治体の参加者が発言。城陽市の地下水を守る運動に取り組む住民は、「府の広域化計画に反対し、おいしい地下水を守ろうと、市長に対しても申し入れを行うなどしています。城陽は85%が地下水で、府営水は15%。自分たちの水を守りつづけることが重要」と強調しました。

 他の南部自治体の住民や地方議員が、運動や議会論戦などについて報告しました。同会として、定期的に学習会を行うとともに、情報発信の強化などが呼びかけられ、確認されました。