川浪さんと京都文化博物館に出品し、今回も出品する「東大寺行基堂」

 本紙連載中の「中島監督が語る 京都で出会った俳優たち」の著者・大森俊次さんが水彩画の師と仰ぐ、整形外科医でアマチュア水彩画家の川浪進さん(80)=京都市右京区=の個展が5月3日から8日まで、京都市中京区の画廊余花庵(よかあん)で開かれます。

 故郷の玄界灘を往来する漁船、東大寺行基堂、仁和寺山門、函館の冬景色などの風景画をはじめ、チャイコフスキー、ビゼー、ポール・ニューマンなどの人物画、静物画など約40点を出品する予定です。

 鉛筆で輪郭を描き、淡色で彩色する水彩画が一般的ですが、鉛筆の下書きはあたりをつける程度で、絵筆で色を重ね造形を浮かびあがらせます。油絵と思われるほど濃密な彩色をほどこした作品もあります。あらかじめ鮮やかな黄(ジョンブリアン)で暖色、空色(セルリアンブルー)で寒色を表現し、色を重ねるため、日本の風景の郷愁とともにどこか異国情緒が同居する不思議な斬新さがあります。

 山口県下関市彦島に生まれ。幼少から絵が好きで、油彩を習い始めたのは6歳から。北海道大学ではオーケストラでフルートに熱中し、クラシック音楽に没頭しました。卒業後、京大整形外科に入局。静岡、高松、京都の病院に勤めました。

 京田辺市で開業。その後、水彩を始め、1995年に、京都文化博物館で初個展を開催。宇治市の画廊でも個展をしてきました。

 川浪さんを慕う水彩画の愛好家で「水浪会」が結成され、全国にスケッチ旅行をし、グループ展もしてきました。

 大森さんは「川浪さんは音楽をされているので、彩色にリズムやメロディー、ハーモニー、ドラマ性が感じられる。私には真似が出来ない」と評します。

 川浪さんは「傘寿を迎えたことから、作品とともに今までの歩みを振り返るとともに、支えてくれた人々に感謝の思いを伝える機会としたいと思います」と語っています。併せて画集も制作する予定です。

 午前10時半から午後8時半(最終日は午後5時まで)。作家在廊は午前11時から午後5時まで。余花庵(寺町御池上ル西側)℡075・212・9793。