北山エリア(京都市左京区)や仁和寺(同右京区)周辺の開発計画、府内を縦断する北陸新幹線延伸計画など、京都を破壊する開発計画に反対する住民らが2月26日、京都市伏見区の東大手筋で「町衆コラボ宣伝」と題して街頭宣伝を行いました。

 宣伝に取り組んだのは、府立植物園や府立大学などを開発する「北山エリア整備基本計画」の見直しを求める「府立植物園整備計画の見直しを求める会(なからぎの森の会)」と、仁和寺前のホテル建設の中止を求めている「世界文化遺産仁和寺の環境を考える会」、「北陸新幹線京都延伸の環境アセスの一旦停止を求める会」などのメンバー。

 「なからぎの森の会」の吉澤喜代一さんは、府の「北山エリア整備基本計画」について、府立大に1万人規模のアリーナを作り、植物園をイベント会場や娯楽施設に変えようとしていることを告発し、「全国から、元園長、植物の専門家などが計画の見直しを求める声を上げています。11万人分を超える見直しを求める署名が寄せられています。ぜひ署名にご協力お願いします」と呼びかけました。

 「考える会」の桐田勝子さんは、仁和寺前の閑静な地域に大規模なホテル建設計画が浮上していることを訴え、「景観を壊す大規模ホテルはいりません。建設を進める『共立メンテナンス』は不当労働行為などの法令違反を繰り返しています。計画は撤回を」とアピールしました。

 北陸新幹線の会の榊原義道さんは、北陸新幹線延伸計画によって、大量の建設残土が出ることや、汚染土の処理、地下水への影響、2兆1000億円を超えると言われている莫大な建設費などの問題点を紹介し、「費用や環境への影響も計り知れない開発計画。環境アセスをストップし、計画は中止を。ぜひ署名にご協力ください」と訴えました。

 参加者は、それぞれチラシや署名を配布し、プラカードなどを掲げてアピール。宣伝後は伏見区内の住宅地などへ、チラシの配布を行いました。