京都市左京区の府立植物園の開発や、府立大学内に1万人規模のアリーナ建設計画などを盛り込んだ「北山エリア整備基本計画」をめぐり、計画の見直しを求める署名に取り組む住民団体らが19日、西脇隆俊府議に対して第3次の署名提出で約3万人分を提出しました。同署名は以前に提出したものと合わせて10万人分を超えました。署名とともに、公開質問状を提出し、回答を求めました。

 今回、署名を提出したのは、「京都府立植物園整備計画の見直しを求める会」(なからぎの森の会)、「北山エリアの将来を考える会」、「京都府立植物園を守る会」、「植物園の環境と景観を守る北区の会」、「北山エリアの将来を考える府大学生有志の会」の5団体。

 公開質問状では、全体の整備費用や新たな説明会開催の実施、植物園のバックヤードのあり方や垣根を取り払う計画、府立大のアリーナ計画による学生への影響など、22項目について、12月20日までに回答を求めています。

 住民団体のメンバーは、府の担当者に署名を手渡し、公開質問状に回答することや、タウンミーティング開催など住民の声に応える仕組みを作るよう要求しました。

 記者会見で、「なからぎの森の会」の鯵坂学共同代表は、府が8、9日に行った住民説明会で、多くの市民が手を挙げながら発言できなかったことや、整備費やスケジュールなど具体的な回答がなかったと指摘し、「府からは、改めて公開質問状に回答してほしい。今後も住民説明会やタウンミーティングを開くよう求めていきたい」と述べました。

 「学生有志の会」のメンバーが実施したアンケートの結果を報告し、「情報をきちんと示してほしい。府の担当者は学生向けの説明会を開催してほしい」と述べました。