丹後半島で相次いで浮上する大型風力発電計画をめぐり、日本共産党京都府委員会は8月25日、自然環境や市民生活と共生する再生可能エネルギーの導入について考える学習会をオンラインで開催しました。

 同党国会議員団事務局の安部由美子氏(岩渕友参院議員秘書)が、「気候危機打開へ 再エネ大量導入と地域共生の課題」をテーマに講演しました。

石炭火力・原発維持のエネルギー政策の転換が不可欠

 安部氏は、気候危機対策が待ったなしの課題であるもと、石炭火力の全廃と再エネの主流化が国際的潮流であると強調。一方で、日本政府は7月21日に示された「第6次エネルギー基本計画素案」で石炭火力・原発の維持を打ち出すなど世界の流れに逆行していると指摘しました。

 石炭火力や原発を維持する既存の電力システムのもとでは、送電線の「空押さえ」による再エネ接続拒否や大規模発電ほど有利な電力市場など、再エネの普及・拡大を阻む制度が続くとして、「再エネ中心のエネルギー政策への転 換が不可欠」と強調しました。 

 その上で、地域外の事業者が大規模な設備を設置し、自然・生活環境を改変し問題となっていることについて、「再エネなら何でもいいのか」と問題提起し、本来、再エネは地域資源であり、地域経済の活性化に寄与してこそだと強調。事例として、ドイツでは再エネ設備の約半分が市民出資であることともに、国内での地域・自治体主体の取組を紹介しました。

 また、大規模な設備を否定するわけではなく、愛知県西尾市では地元企業と住民出資のメガソーラーが設置されていることも示し、「地元合意、安全性、地域活性化への寄与」などのポイントで地域住民が事例ごとに判断することが重要だと述べました。

 また設置計画に対する自治体の関与が重要だとし、長崎県西海市ではゾーニング制度により「適地」外の計画を撤回に追い込んだ事例や、埼玉県川島町では全域を「抑制区域」としていることを紹介。国も制度設計に向けて動いているが、「国に先行するゾーニングで不適地を設定したほうがいい」と語りました。

 住民の声を受けて、FIT(固定価格買取制度)のガイドラインにおける地元合意の強調など改善点も生まれているとして、「環境アセス法、FITなどの改善・強化、規制制度の整備により、健全なかたちで再エネを進めることが、石炭火力脱却、原発ゼロ実現へ非常に大事」だと訴えました。

 京丹後市や宮津市での風力発電設置計画について田中邦生京丹後市議団長、野村生八与謝地区委員長が報告しました。