2013年12月の秘密保護法強行採決に抗議して京都の美術家がスタンディングアピールを始めたのをきっかけに、15年から取り組まれてきた「いま、戦争の兆しに心いたむ美術家たちの作品展」が京都市中京区のギャラリーヒルゲートで開催されました。今回で5回目。過去最多となる芸術家115人が参加しました。

 戦争や米軍基地、広島の被爆、核兵器禁止条約、ジェンダー平等などをモチーフにしたものや、日常の風景を描いたものなど、絵画、陶芸、立体、漫画、書画、映像など多様な作品を展示。30代から90代のアーティストが、遠く関東や沖縄などからも出品しました。丸木位里、俊夫妻の作品も特別展示されました。

 今回の事務局を務める福家省造さんは、「美術団体の中堅、ベテランや無所属のアーティストなど、他の展覧会では見られないほどバリエーションに富み、しかもクオリティーも高いものになった。自由に表現することがますます困難となるなか、黙っていてはいけないという気持ちがアーティストの中に広がっている表れでは」と語ります。