11月29日に告示を迎える宇治市長選(12月6日投票)に立候補を表明している、元小学校教諭で介護ヘルパーの、ながさこ千春さん(63)=無所属・新人=を市長に押し上げようと、広範な市民でつくる「こんな宇治プロジェクト」は26日、「春を呼ぶ、おもいをつなげる大集合」を同市内で開きました。

 ながさこさんを応援する市民運動のメンバーや各団体から「市民の声で市政を変えよう」と願いや期待が寄せられ、ながさこさんが「困った時には市役所へと相談できる市政、誰もがあたたかく受け入れられるまちを実現する」と決意を表明しました。

 ながさこさんは、働きながら一人で3人の子どもを育て、お金の使い方に優先順位をつけて、日々やり繰りしてきた経験から、太閤堤跡の歴史公園整備に88億円も使う大型事業優先の現市政を疑問視。「税金の使い方を変えれば、市民の暮らしのための仕事ができる」と強調しました。

 その上で、新型コロナの感染拡大で、仕事が続けられなくなった人に、生活応援の給付金の実施や医療機関の応援、福祉施設や学校など関係者への検査体制の拡充など、コロナ対策を抜本的に強化する重点公約を紹介。さらに、親子方式による中学校給食の実施、少人数学級の実現、暮らしの足(公共交通)の確保、公民館の維持・充実など、「待ったなしの願いに、すぐとりかかりたい」と決意を表明。「市民、一人ひとりが手をつなぎ合って、みんなの願いでつくる新しい宇治市に変えていきましょう」と呼びかけました。

 「こんな宇治プロジェクト」世話人代表の槌田劭さんは、「こんな宇治にしたい」と市民が願いを出し合い、候補者を選んだプロセスを紹介し、「私たちのまちは、私たちのもの。私たちが一つになり、党派的利害や利権で市民をたぶらかす古いタイプの流れを変えよう」と訴えました。

 福山弁護士が応援「市民の痛み分かる、ながさこさんこそ市長にふさわしい」

 2018年の府知事選を候補者としてたたかった宇治市出身の福山和人弁護士がビデオメッセージを寄せ、「市長にふさわしいのは市民の痛みをすくい取り、政策にする人。ながさこさんこそ、ふさわしい」と応援。連帯あいさつで、フリージャーナリストの守田敏也さんが「自・公による『人に冷たい政治』を宇治から変えよう」、関西無所属ネットワークの白坂有子さんが、同ネットワークが、ながさこさんの推薦を決めたことを報告し「市民の声が届く市政をみんなの手でつくろう」と激励しました。

 日本共産党の水谷修府議は、今回の市長選での相手陣営が、現市長の路線を継承し、国民生活の破壊や地方自治体つぶしの政治を進める「オール与党」という時代遅れの陣立てにあると批判。よく似た構図の2年前の府知事選で、福山氏の宇治市での得票が両候補の得票数の46%だったことを紹介し、「2年前を上回る大奮闘で、市政を市民の手に取り戻そう」と呼びかけました。

 また、各分野、団体の代表が登壇し、「住宅リフォーム助成制度の実現で、快適に住み続けられる宇治市に」「一日も早く、中学校給食を実現して」、「少人数学級でゆとりある教育を」「福祉労働者がPCR検査を公費で受けられるよう」などと願いを託しました。

 シンガーソングライターの川口真由美さんが歌で激励。中村あゆ美さんが、ながさこさん応援の「ちはるソング」で会場を盛り上げました。