長岡京市庁舎
後援不承認の説明求める公開質問状「正面から応えず」

 4月に予定した、精神科医・香山リカさんの講演会の後援申請を長岡京市が不承認とした問題で、京都社会保障推進協議会(渡邉賢治議長)と乙訓社会保障推進協議会(小間清次議長)は10月1日、抗議声明を発表し、同市に手渡しました。

 不承認とした対応をめぐって乙訓社保協は、説明を求める公開質問状を7月に中小路健吾市長に提出。香山氏の講演会への妨害を示唆する予告があった南丹市(2018年)の事例を基に、「行政の運営に支障が生じるおそれがあるもの」にあたると判断した市の説明について、「表現の自由の侵害に加担することになるのではないか」など4点についてただし、このほど市長からの回答を得ましたが、質問に正面から答えていないと評価し、声明の発表に至りました。

 声明では、長岡京市は後援依頼に対し、営利目的のものでなければ、ほぼ承認し、企画広報や市民参加の機会を広げてきたが、香山氏の講演会については、具体的・現実的な市民への危険がないにもかかわらず、南丹市の事例を理由に不承認にしており、「香山リカ氏とこの講演会を企画した乙訓社保協の有する表現の自由を侵害していることに他ならない」と強調。市は、すべての市民の権利を守る立場を貫くべきであり、その権利を侵害しようとするものにたいしては、毅然とした態度で対応すべきとのべ、「長岡京市はもちろん、府内すべての自治体が、市民の民主主義と表現の自由、基本的人権を守る立場を貫くことを求める」としています。