与謝野町が計画している中央公民館など公共施設の統廃合案に対し、地域住民らから反対の声が上がっていることを受け、同町は住民や有識者らによる「あり方検討委員会」を設置。同委員会の初会合が7月9日、町内で開かれました。

 同町は旧野田川町域中心部にある公民館、体育館、給食センターを取り壊し、跡地に2022年4月開所予定で認定子ども園を整備する方針を打ち出しています。

 この方針に対し、施設利用者らが「使用頻度が格段に高い施設。町の中核的な施設で町づくりに関わる問題」と反対の声を上げ、18年12月に約8500人分の署名を町長に提出。また、同年の町議会12月定例会に存続を求める請願を提出し、趣旨採択されました。施設周辺には、存続を訴える立て看板なども設置されています。

 委員会の冒頭、山添藤真町長は、「もう一度、議論し、様々な意見を聞いて進めたい。(検討委員会の)議論と結論は最大限、尊重すると約束したい」と述べました。

 同検討委員会は、外部有識者や公募を含む住民(12人)の計14人で構成。任期は検討結果を町長に報告するまでとなっています。

 委員からは、「計画についての住民説明会では、コスト面から施設を減らす視点だけだった。町づくりや子育てなどの理念が大切だ」「孫、ひ孫がこの町で暮らすためにはどうしたらいいか、次の世代のことを考えていきたい」などの意見が出されました。

 委員長に選出された前福知山公立大学副学長の富野暉一郎氏は、各委員による活発な議論を呼びかけ、委員会の結論として認定子ども園の候補地を示すことも可能であるとしました。

 また、富野委員長からは、今後は委員会を月1回開催し、次回には施設利用者からの意見聴取を行うことなどが提案されました。