講演する市田氏(5月25日、宇治市)

 生物学者で、戦前の治安維持法改悪に反対した京都の代議士、山本宣治(山宣)の生誕130年を記念する講演会が5月25日、宇治市内で行われました。「山本宣治生誕130年・没後90年記念事業実行委員会」が主催し、会場いっぱいの200人が参加しました。

 開会あいさつで、本庄豊同実行委員会代表代行は、日本型ファシズムの形成期にあった山宣の生きた時代と、新たなファシズムが横行する今日の情勢と重ねて、「時代を科学の力で解明し、安倍政権を打倒して新しい時代をひらくために、山宣の活動や研究姿勢、生き方を学ぶ意義は大きい」と強調しました。

 「山宣の生きた時代と現代」と題して、日本共産党副委員長の市田忠義参院議員が記念講演を行いました。

 市田氏は、自身と山宣の関わりとして、高校3年生の時に見た山宣の生涯を描いた映画「武器なき斗い」が、政治、社会に関心を持つきっかけとなったと明かし、明治憲法下の社会や政治情勢と重ねながら、山宣の生い立ち、産児制限運動を広めた生物学者としての功績、治安維持法に反対した国会活動にふれて話を進めました。

 右翼の凶刃に倒れるまでの1年間の国会活動で、共産党への弾圧「3・15事件」に対する抗議の論戦(1929年2月8日予算委員会)と、殺された日に準備していた質問原稿にふれて、「あの暗黒時代に党を丸ごと語り、事実にもとづく告発、対案と希望を語っている」と山宣の先駆的たたかいに光を当てました。

 最後に、山宣が「山宣ひとり孤塁を守る」と言い表した時代から、力を合わせて頑張れば野党連合政権の扉を切り開ける時代を迎えているとし、「自身の幸せと社会進歩を重ね合わせ、生きがいある人生を送ることが、山宣の死に報いる道ではないでしょうか」と呼びかけました。

 講演に先立ち、シンガーソングライターのケイ・シュガーさんが、山宣への思いを込めた自作「YAMASEN―山宣」を京都の集いで初披露しました。

 同記念事業に合わせて、本庄豊氏の著書「優生思想との決別―山本宣治と歴史に学ぶ」と、宇治山宣会の書籍「民衆とともに歩んだ 山本宣治」の韓国語版の発刊が紹介されました。