小学校(写真中央)の奥(北側)がM兄弟一族の土地

 米外資系企業が南山城村で進めているメガソーラー建設計画に関わって、同村の手仲圓容村長が、計画地の一部の事実上の管理者を40年以上務めていたことが分かりました。開発許可に影響をおよぼす立場にありながら、地権者と深い関係にあることに住民から「村長が建設に推進的な姿勢をとってきたのは、地権者の利益を擁護するためだったのではないか」と疑問の声が上がっています。

 問題の土地は南山城小学校の北側など約1万1000平方㍍。土地の大半は大阪市在住(後に奈良県生駒市に移住)のM氏が1969年に購入し、71年に息子の元・神戸経済同友会代表幹事、現・大阪ガス代表取締役副社長の兄弟(「M兄弟」)らに贈与。2015年8月、両氏がそれぞれの子に贈与し、12月、米外資系企業「FS Japan Project6」(FS6社)による発電所設置時の地上権設定に向けた仮登記を行いました。

地権者M氏は「ゴルフ仲間」

 本紙の取材に対して村長は、M氏とは「趣味のゴルフで知り合った」と言います。また、M氏が南山城村にも土地を(多数)持っていたことから「(面倒を)見てほしい。何かあったら連絡してほしい」と頼まれ、小学校北側の土地を購入した際には、連絡を受け、「一緒に山を歩き、境界の木を教えてもらった」と語ります。

 M氏が息子らに贈与した後も事実上の管理者の関係は継続。南山城小学校、保育園、保健福祉センター建設の土地取得をめぐり、M兄弟側は、南山城村および城南土地開発公社が、土地の境界を間違え、M兄弟側の土地に踏み込んで取得したと主張。2000年、M兄弟が村などを訴えました(京都地裁、大阪高裁、最高裁で村側が勝訴)。

 裁判を前後し、議員だった手仲氏は、村とM兄弟との立会いの際にM兄弟の立場で、同席し発言。村議会一般質問でもM兄弟側の要望を聞かない村を追及しました。

 当時の状況を知る男性の話によると、村議会全員協議会で、部外秘と配布された村所有の地図が、なぜか争っている相手のM兄弟に渡り、M兄弟側から裁判資料として提出されました。裁判の中で地図の入手先を問われたM兄弟は、「手仲議員から」と証言しました。

計画改定時に「相談の電話」

 また、メガソーラー建設にあたっても、FS6社が当初、府に提出した計画を撤回し、改定案を再提出した際には、M兄弟の「兄から、私に直接、相談の電話がかかってきた」(村長)と言います。

 議員になる前から村長のことをよく知る男性は「手仲さんは、もともと土地の斡旋を手広く行い、『ブローカー』などと言われていた。ソーラー建設でも、村民の利益より、自らの関係、地権者の利益を優先し、建設を推進してきたと見ている人は多い」と語ります。