府が亀岡市で建設を計画する球技専用スタジアムをめぐり、府と亀岡市は10日、住民説明会を同市の「ガレリアかめおか」で開きました。約220人が参加し、市民から水害、財政負担、アユモドキ保全、経済効果、交通・騒音、説明会のあり方などについて疑問や意見が相次ぎました。

■地元治水対策急げ/市民合意ない事業

 市民説明会は昨年11月に亀岡市主催で開かれ、今回は2回目。府と市がスタジアム計画の概要や、環境、安全対策などについて説明した後に、事前に公募した質問者20人のうち15人が質疑。このうち9人が建設反対の立場でした。

 質問者からは、「地元の治水対策ができていないのに、遊水地であるスタジアム建設地は盛土し、水害対策ができているというのはおかしい」、「市は財源不足としているのに、新しい用地を約20億円で購入した。他の施策を削減せざるを得なくなるのではないか」、「駅北用地での建設に多くの市民が反対している。市民合意が形成されていない」などの質問・意見が出されました。

 また、質問者を事前公募した人に限定したことや、再質問の時間がなかったことについて、抗議の声が上がりました。

 抽選に漏れて質問できなかった女性は、「もっと時間をとって、私にも質問させてほしかった。アユモドキ保全や水害で問題があったときにどう責任をとるのか。行政はきちんと回答していない」と憤りました。

(写真=スタジアム計画に対して疑問や意見が相次いだ住民説明会

(「週刊京都民報」7月16日付より)