オカリナで平和訴える伏見革新懇 終戦記念日の15日、伏見革新懇は西大手筋の商店街で反戦平和を訴えました。同革新懇の家野貞夫事務局長は「今日は66回目を迎える終戦記念日です。私たち伏見の平和と民主主義の社会を念願している会で、今日は平和と幸せを込めた歌と市民有志の平和への願いを語ってもらいます」と挨拶。
 平和や憲法への思いを積極的に発信・行動する愛と平和のフルート演奏者・伊澤隆志さんのオカリナ演奏で、『さとうきび畑』や『さようなら夏…コクリコ坂から』など4曲、オカリナの音色を街角に響かせました。しばし足をとめて聴き入る買い物客や行き来する人もあり、壮年の女性は「戦争は知らないけれど、ほんと平和は大事。子どもや孫に戦争はいらないし。原発もひどいですね。でもこのオカリナ音は透き通るって感じできれいですね」と話ながらじっと聴き入っていました。
 年金者組合伏見支部の山本和夫事務局長は「昭和21年生まれで、8人兄弟。昔は子沢山だった。姉は台湾で戦争のために亡くなり、伯父さんは伏見第16師団から戦地に出兵して帰らずの人となりました。350万人の日本人がまた2000万以上のアジアの人達が戦争で犠牲になりました。8月6日広島、9日の長崎の原爆です。そして今、原発です。日本には54基もの原発があります。陸前高田市から運ばれた大文字の松は表皮が放射能汚染で中止。多量の放射能汚染廃棄物の処理はまったく未完成、危険がいっぱい。ともかく戦争のない、そして原発もない社会を孫たちのためにつくっておきたい」と述べました。
 新婦人の大町和美さんは「戦争を体験している人達も高齢化がすすみ、今は戦争を知らない人達が多数になりました。でも今ほど平和を訴え世界に誇る憲法を守ることが大切な時はありません。憲法9条には、日本は武力を持たないこと、国際紛争も武力などは使わないこと決められており、私たちはこれを守って、子どもたちに平和と戦争のない社会をつくることが使命ではないか」と訴えました。
 伏見革新懇は特集号を道行く人へ配布しました。特集号では、元京都市向島図書館長で現在原発をなくすために活動している村上敏明さんが執筆した「終戦の日にあたって、76歳の私のアピール」と題した、旧満州で終戦を迎え、中国内戦の戦火をくぐり親兄弟を失う逃避行体験と原発ゼロの訴えを掲載しています。(仲野良典)