門さんとは大学時代から35年来のつきあいです。学生の時には一緒に沖縄に旅行し、民間空港が米軍基地内に設置されていたことに驚いたものです。京都大学医学部を卒業するとそのまま大学病院に勤める者が多い中で、民医連病院に勤めたのは同学年で私たち2人のみ。これまで住民の立場の医療と、だれもが平等に医療を受けることができる制度・社会を求める取り組みを実践し続けてきました。
 門さんが学生時代や研修医時代からだれもが安心して暮らせることに情熱を傾けていた姿勢が、知事に立候補した原点だと思います。
 私たちが研修医だった当時、医療界は研修制度が整っておらず、どこの病院も研修制度をつくりあげていく過程にありました。私たちの民医連病院も例外ではありません。ただ民医連病院の特徴は研修内容を研修生自身に考えさせていました。研修生同士で人々の役に立つ医師になるためにはどんな力が必要かを話し合い、それまで行われていなかった救急医療も研修すべきと主張して、病院側とも激しく議論しました。門さんは研修生を代表して私立病院に研修に行きました。
 門さんは、住民の立場で考えて行動し、困難なことでも責任をもって実行し、やり遂げる人物です。医師不足問題について、京都医師会や各病院など「オール京都」の体制で医師不足の地域に医師を配分することを提案しています。ぜひとも実現してほしい。

京都保健会理事長 三浦次郎医師