長年京都の町づくり運動のリーダーとして活躍してきた木村万平氏が昨年出版した『京都破壊に抗して─市民運動20年の軌跡』(かもがわ出版)がこのほど、「第21回地方出版文化功労賞」の特別賞に選ばれました。
 同賞は87年に鳥取県で開催された「ブックインとっとり 日本の出版文化展」を機に制定されたもので、同実行委員会が毎年、県外の優れた地方出版物を顕彰しているものです。
 受賞理由について「ゼネコンによるすさまじい京都破壊に立ち向かった市民の運動の歩みを精細に記録したもので、決して読みやすくないが、読むほどに歴史的伝統、自然環境保全と開発をめぐる住民自治と行政のあり方が課題として浮上する。運動に係わった人々全体が共著者であり、また京都市民のみならず、課題を共有する多くの人々に広く読まれるべき一書である」としています。
 表彰式は11月1日に鳥取県倉吉市で行われます。