京都市教委が市長選直前に門川大作市長の談話を掲載した市販本を大量に購入し、教育関係団体に配布していた問題で9日、日本共産党は「公費を使った実績宣伝に他ならない」と厳しく批判しました。
 市教委はこの本の初版8000冊中1400冊を買い取り、市長選告示(2月3日)の約2週間前に、各学校はじめPTA役員や「おやじの会」関係者に配布しました。
 この日行われた市議会教育福祉常任委員会で日本共産党の赤阪仁議員は、タイトル(教育再生への挑戦―市民の共汗ですすめる京都市の軌跡)にある「共汗(きょうかん)」は門川氏のマニフェストのキーワードであり、選挙戦で繰り返し訴えた言葉とのべ、「本全体が実績宣伝」と指摘。市長選直前に公費で購入し、市教委が補助金を出す教育関係団体に配布したとして、「公費で特定候補を利するもの。不正な公金支出だ」と追及しました。
 市教委は、「とりたてて問題はない」と開き直りましたが、配布前に市選挙管理委員会に問い合わせたことを認めました。配布時期を市長選直前とした理由は答えませんでした。