幕末から明治初期に江戸(東京)で活躍した絵師、河鍋暁斎(1831~1889年)の展覧会「没後120年記念絵画の冒険者暁斎─近代へ架ける橋」が8日から、京都市東山区の京都国立博物館で始まりました。
 暁斎(きょうさい)は狩野派の絵師として出発し、幕末の狩野派の絵画が大転換を迫られるなか、伝統的手法に独自の工夫を凝らした画風を確立。妖怪、幽霊、閻魔の絵、地獄極楽図、古典的な美人画や花鳥画、鳥獣戯画の伝統を引くユーモラスな動物画など、多様な作品を描きました。江戸の香りを残しながらユニークで奇想天外な作風は海外での関心も呼んできました。
 今回は、没後120年を記念し、135点の作品を展示する初めての大規模な作品展です。
 訪れた人たちは、約17メートルの大作「新富座妖怪引幕(しんとみざようかいひきまく)」(写真)などの、大胆で個性的な作品に見入っていました。
 5月11日まで。一般1200円、大学・高校生800円、小中学生400円。