大正から昭和にかけて活躍した作家・社会運動家、中西伊之助の『新訂版 農夫喜兵衛の死』の出版(1日)を記念する講演会が9月2日(日)午後2時から、宇治市の市民会館で開かれます。主催は、中西伊之助顕彰会と同研究会。 
 同書は1948年に出版された伊之助の代表的作品。生誕120年に当たり、同研究会が新たに出版した意義を、大阪府立成城高校の秦重雄さんが講演します。
 伊之助は1887年、京都府久世郡槙島村(当時)生まれ。労働農民運動指導者として活動する一方、植民地支配や農村問題を材料にした小説を発表。戦後は、日本共産党の衆院議員を2期務めています。
 同研究会は、伊之助の活動の軌跡や文学的位置づけなどを解説した評論を地元新聞に連載。この他「連続講座」の開催などを通じて、地元が生んだ活動家の業績を多面的に研究、普及している団体です。
 『新訂版 農夫喜兵衛の死』(B6判・278ページ、定価1800円)の問い合わせは、つむぎ出版TEL075・252・1788。
 記念講演会は入場無料。連絡先は、勝村誠さんTEL090・2100・7498。