最低賃金の改定が審議される中、京都総評は3日、最賃引き上げを求めて京都労働局への請願行動に取り組み、70人が参加しました。
 請願事項は、○府最賃を最低生計費1187円(京都総評試算)をめざし当面1000円以上に引き上げる○全国一律の最賃制度の確立を求める○審議会・専門部会の全面的公開―の3点。
 請願行動では、1カ月間の最低賃金生活体験に取り組んだ京都総評青年部の奥西史樹さんが、「今の最賃(時給686円)では、食べることすらぎりぎりで、家庭を持つことは不可能と分かった。体験中には政党と懇談したり、格差問題としてマスコミも注目した。引き上げを求める世論を結実させたい」と話しました。
 請願に先立って、烏丸通などをデモ行進し、「ワーキングプアをなくそう」「時給1000円以上に引き上げよう」とアピールしました。
 最賃引き上げをめぐっては、参院選で大幅引き上げに反対した自民、公明の与党が大敗し、時給1000円への引き上げを掲げた野党が議席を逆転。厚生労働省は13円―34円までの引き上げ案を提示しましたが、1日に行われた最低賃金の引き上げ額の目安を決める中央最低賃金審議会の小委員会は、労使双方の委員の主張が対立して結論が出ず、3日に予定していた目安額決定を延期する異例の事態となっています。