6年前に22歳で過労死した中田衛一さんの事件など青年の働き方の問題について考えようと12日夜、学習会「考えよう青年の働き方と過労死」(主催・京都労災職業病対策連絡会議)が京都市中京区のラボール京都で行われ、70人が参加しました。
 関西勤労者教育協会・勤労者通信大学講師の中田進さんが講演。中田さんは、青年の過労死をうむ背景について、派遣や請負労働の増加が「働き方が自由に選べる」のではなく、「企業の働かせ方が自由になった」と指摘。アメリカの要求によって、派遣労働の自由化など労働法制が連続して改悪されてきたことを説明し、推進した財界・大企業と改悪に賛成してきた自民・公明両党や民主党など政治の責任を批判しました。中田さんの過労死に触れ、「夢ある青年の死が残念でならない。こんなことを2度と繰り返させてはならない」と話しました。
 裁判の原告、中田さんの父・正義さんと母・弘美さんが亡くなった当時の勤務形態や家での状況、労災申請などの経過を語り、「『長期にわたる長時間の残業はなかった』とする会社側の説明はどうしても納得できない。健康な22歳の青年が死ななければならないほどの実態を知ってもらいたく、提訴しました。多くのみなさんの支援をお願いします」と訴えました。弁護団の渡辺輝人、古川美和両弁護士が訴訟内容について報告し、京都職対連の清水良子事務局長が京都市内での支援組織の立ち上げを参加者に呼びかけました。