日本共産党の井上哲士参院議員は22日、参院文教科学委員会で国として少人数学級を実現するよう求め、伊吹文明文部科学大臣は「将来は35人に引き下げていく方向で努力したい」と答弁しました。
 井上氏は、欧米各国の学級編成基準が30人以下なのに対して、日本が40人学級であることを示した上で、東京都を除く46道府県に地方独自の少人数学級が広がっているとのべ、「要求が高く、教育効果がある。国として少人数学級に踏み出すべき」と求めました。
 安倍晋三首相は、「国の標準(40人学級)は維持しながら、地方の取組が進むよう努めていく」とのべましたが、伊吹文科相は「将来は35人に引き下げいてく方向で中央教育審議会が検討している。政府としても努力したい」と答えました。
 また、井上氏は05年の中教審で委員の圧倒的多数が少人数学級に賛成しながら、経済財政諮問会議などの批判を受けて実現への流れが断たれ、5年間で教員1万人削減が打ち出されたことに触れ、「結局官邸の司令塔と財務省が止めた。首相の責任で少人数学級実現に切り替えることが必要」とのべました。(写真=フリップを示して、安倍首相、伊吹文科相に質問する井上議員)