木版画家で詩人の山田喜代春さんの個展が1月15日まで、上京区のギャラリーかもがわで開かれています(年末年始は29日から1月4日まで休廊)。
 木版画は、最新作も含めた40点が展示されています。「千手観音様」には「千手観音さん腕一本お借し下さい。きっと色をつけてお返ししますから」との詩が添えられています。また、「ハエが三匹」に添えた詩は「ハエが三匹こうるさい。ヨメが一匹こうるさい」。人間味あふれる素朴な作品に思わずほほ笑んでしまいます。
 山田さんは1948年京都府生まれ。71年からヨーロッパを放浪し、皿洗いなどのアルバイトをしながら美術館をめぐり、独学で木版画や詩を学びました。80年から続けている木版詩画作品の「板切れ月報」は今も継続中です。
 会場では山田さんが最近描いた風景や草花のスケッチ画集も見ることができます。
 ギャラリーかもがわhttp://www.kamogawa-salon.jp/