日本人のオーボエ奏者として第一人者の地位を築き、今年度末でオーボエ奏者の活動に終止符を打つと宣言した宮本文昭氏が13日、京都市交響楽団と京都市左京区の京都コンサートホールで共演しました。
 広上淳一氏指揮による、ドイツ作曲家・リヒャルト・シュトラウスの作品「オーボエ協奏曲ニ長調」に出演しました。哀愁を帯びた旋律をたっぷりと歌いあげたり、リズミカルで速い旋律を情熱的に吹いていくなど、約30分間休むことなくオーボエの多様な魅力を披露しました。
 鳴り止まぬ拍手に、時折うなずくような仕草と笑顔でこたえ、何度も登場。最後に小さく手を振り舞台を後にしました。
 楽屋に戻った宮本氏は「20数年前に初めて京都で演奏したときも、京都で最後に演奏するときも京響と出来たことは、輪廻(りんね)のようなものを感じます」と語っていました。
 また、同演奏会では、イギリスの作曲家エドガーによる「創作主題による変奏曲『エニグマ(謎)』作品36」も演奏されました。