府民本位の新しい民主府政をつくる会は10日、「京都府知事選挙の結果について」の声明を発表しました。
 (1)4月9日投・開票された京都府知事選挙で、民主府政の会の衣笠洋子候補は、26万9740票、得票率34・4%を獲得しましたが、勝利することはできませんでした。
今回投票率が史上最低の38・4%にとどまりましたが、これは今日の政治への不信、批判のあらわれでした。私たちは「みなさんの怒りと要求を、衣笠さんへの一票ではっきり示してください」と訴えましたが、その訴えは広く有権者に届けきるにはいたりませんでした。
京都府民のみなさんのあたたかいご支持とご支援、また民主府政の会・構成員のみなさんの大奮闘、全国のみなさんの力強いご支援に心から感謝いたします。
 (2)今回の知事選挙は、小泉政治5年と山田府政4年の痛み押しつけ、格差拡大の政治が、京都と京都府民に大きな被害を与えているもとでたたかわれました。また、地方自治体とその首長のあり方が鋭く問われる選挙戦となり、府民と心かようあたたかい女性知事か、府民に冷たい官僚知事かを、中心争点にたたかいました。
衣笠候補と民主府政の会は、知事選挙史上空前の3万1000通もの府民アンケートに示される府民の切実な実態と要求、暮らしの目線にもとづく「衣笠提案」にもとづき、「痛み押しつけ、ガマンも限界。府民と心かよう女性知事。4・9憲法9条守るメッセージを京都から」と訴えて、選挙戦をたたかい、共感をひろげました。「憲法を生かし、心かよう、あったかい政治の実現」をとよびかけられた著名7氏のアピールには、全国から多くの賛同がよせられました。
(3)現職候補は、府民の痛みにまったく心をよせず、府立洛東病院の廃止への大きな批判に対し、「タクシーに乗って府立医大に行けばいい」、大型店の進出のもと、大きな苦労を強いられている中小商店にたいし「土日は店を閉めている」「もっと努力を」、京都市内高速道路や舞鶴の和田埠頭建設への税金のムダ使い批判に対しては「もう7割すんでおり、いまさらやめられない」など、居直りと暴言を繰り返し、府民の憤激をよびました。
現職陣営が「活力」をかかげて28年、府民所得は大幅に落ち込み、借金は11倍にふくれ上がり、現在では、全国最悪の失業率悪化やパートやアルバイトで働く人々の率、全国トップクラスの事業所減少率のもとで、「活力ある京都」「希望の京都」とのよびかけは府民の実感に応えないものでした。
 現職候補をささえるオール与党陣営は、小泉政治のゆきづまり、自民党の総選挙来の内紛・混乱、民主党の偽メール問題など、府民不在の混迷、ていたらくぶりを示しました。
 (4)残念ながら、選挙戦に勝利することはできませんでしたが、今知事選挙では、組織的には圧倒的優位にたつオール与党陣営を相手に、勇気をもって立ち上がった府民のさまざまなドラマ、経験、教訓がうまれました。
同時に、雪辱を期して、府政転換を実現するうえでなにが必要か、今後、総括を深めていきます。
自民党中心の府政になって28年、私たちは府民本位の府政をつくる旗を高くかかげて一貫してたたかいぬいてきました。このたたかいは、久美浜原発の断念をはじめ、たたかってこその成果と到達を切り開いてきました。
 府民の深刻な実態や切実な要求は「まったなし」です。憲法9条をまもりぬく運動も重要な局面を迎えています。私たちはただちに、知事選挙でよせられた多くの府民の声と要求の実現へ、たたかいをすすめていく決意です。みなさんのいっそうのご支援を心からお願いするものです。