京都市の有識者会議が高さ規制緩和案を示している京都駅周辺(ドローン撮影:松本博)

「新景観政策との整合性検討ない」「京都の魅力大きく損なう」

 京都最大のターミナル駅・JR京都駅周辺のまちづくりを検討する京都市「有識者会議」が昨年、一帯の建物の高さ規制を最大60メートルに緩和する意見書案を発表したことを受け、京都弁護士会は2日、「断固反対し、撤回を求める」との会長声明を発表しました。

 有識者会議は昨年12月、駅一帯の高さ規制は新景観政策(2007年策定)で31メートルのところを北側の一部で60メートル、その外側や駅南側で45メートルに緩和する意見書案を発表。先月までパブリックコメントを実施し、今月25日には意見書を取りまとめる予定としています。

 声明では、意見書案は「新景観政策との整合性について全く検討の形跡が認められず」、「オフィスの集積など経済合理性の観点から、駅周辺を東京・大阪のように高層化を目指すもの」と指摘しました。

 併せて、駅周辺には世界遺産の本願寺(西本願寺)や東寺があるにもかかわらず、「世界遺産との関係も触れておらず、古都京都の魅力を大きく損なう提案」と告発。京都の街並みを特徴のないものに変貌させ、世界遺産を擁する都市の誇りを奪うものと批判しています。

 また、有識者会議が「審議会のような法的根拠を有するものでなく」、市長専任の研究者で構成され、開催された会議の半数が非公開となったことも批判しています。