集いであいさつする宇野木会長(9月28日、嵐山公園)

 日中友好協会京都府連合会(宇野木洋会長)は9月28日、京都市右京区の嵐山公園で、「日中不再戦」碑前の集いを開きました。今年は戦後80年、抗日戦争勝利80年の節目の年でもあり、約80人が参加し、日中友好の推進と世界平和の実現を誓い合いました。

 同碑は、日清戦争から第二次世界大戦の犠牲者への追悼と、再びアジアを戦場にしない決意を込めて、平和を願う京都府・市民によって1968年に建立されたもの。

 開会あいさつで宇野木会長は、自民党政府が「台湾有事」の危機をあおり、中国を仮想敵のように位置付けて大軍拡を進めていると指摘。「日中友好協会としては、〝日中不再戦〟の旗をかかげ、草の根から平和な日本、戦争のないアジアを築いていきたい」と述べました。

 来賓として、中国駐大阪総領事館の薛剣(せつ・けん)総領事、清水寺の大西皓久(こうきゅう)執事長が参加しあいさつしました。薛総領事は、「日中不再戦」碑に込められた市民運動の継承に敬意を表するとともに、近頃、広がる戦前回帰の動きに警鐘を鳴らし、「先人たちの平和への意志を現在の共通認識とし、未来の行動に変えて行く必要がある。日中不再戦の誓いを次世代に引き継いでいきたい」と語りました。

 大西執事長は、同碑に「日中不再戦」と揮ごうした祖父である故・大西良慶貫主の平和への思いを振り返り、対話による平和の継承の大切さを強調。「『不再戦』の言葉は、誓いや願いではなく、われわれが負っている責任。戦争を起こさせないための活動が大事」と参加者らの活動を激励しました。

 参加者のスピーチでは、同協会宇治支部、日本ベトナム友好協会京都支部、嵯峨・広沢・嵐山九条の会の各代表、日本共産党の穀田恵二前衆院議員ら5人が、取り組みの報告や平和への思いを語りました。